こんにちは、のらねこ!です。
マウスコンピューターの極小PC、『MS-NH1』のレビュー第3回。
今回は、最後なのでいろいろとこの小さいデバイスで遊んでみます。
その前に、前回書き忘れた本体の発熱について記載します。
このデバイスは、タブレットと同等のスペックを小さい筐体に詰め込んだので、必然的に熱問題が出てきます。
普通に使う分にはほんのり温かい程度ですが、負荷が高まりすぎるとスロットリング(熱暴走を防ぐため動作クロックを落とす)によって動作速度が落ちますので、本体側面の排気口は塞がないようにするとか長時間重い動作をさせすぎないことが寛容です。
■どう持ち歩く?
このスティックPC、当然これだけで使えませんので他にディスプレイ、あとキーボードとマウスが必要です。
ディスプレイが出先にある場合、キーボードとマウスだけあればOKですが、たとえばカフェなどで使う場合、外付けディスプレイを持ち歩かないといけません。
筆者は、手持ちのThinkPad用に13.3インチの外付けディスプレイである『On-Lap 1303H』を持っており、これと以前紹介したロジクールの無線キーボード・マウスをセットにして持ち歩いています。
ディスプレイが大きいので、もはやノートパソコンとフットプリントが大して変わらない感じですが、何も問題ありません。ないってば。
理想としては、タッチパネルのついた外付けディスプレイがあればキーボードやマウスを排除できるので最適だと思います。
例えば、同じOn-Lapの『1002』という10インチのモデルは、タッチパネルもあり、フットプリントも大きすぎないため持ち歩きにも困らないでしょう。
■UEFI(BIOS)画面でできること
このスティックPCもやはりPCなので、当然UEFI(BIOS)画面があり起動時にESCキーを押すと入ることができます。
メニューの説明は以下の通りです。
・Continue … Windows起動に戻る
・Boot Manager … 起動デバイスを選ぶ
・Device Management …起動時の優先GPUの設定(実質使わない)
・Boot From File … デバイス内のファイルから起動(ex…*.efi ファイル)
・Secure Boot Option … SecureBoot関連の設定
・SCU …PXEブート関連の設定、UEFI設定の保存メニュー
設定項目は少ないので、あまり遊べませんがUSBメモリからブートすることもできるので、他のOSもやろうと思えば入れられます。
■謎の起動デバイス
先の発熱問題対策で、メーカーサイトにベータ版のBIOSが公開されておりWindows上から実行して更新できます。
更新しても、UEFI画面にほとんど変化はありませんがBoot Managerになぜか『Android』という項目が増えています。
選択しても何も起きませんが…うーん惜しい。
■Windows 10 Technology Previewは使えるか
果たしてこのデバイスで動くのか?結果的には、ちゃんと動きました。
(ちょっと面倒だけど)
・Win8.1上から、アップグレードインストール可能か?
ダメでした。以下のようなエラーで続行できません。
・他の方法では?
Windows 10のセットアップファイルをコピーしたUSBメモリから起動すれば、インストールは可能です。
ただし、インストールできても動きがとても重いです。特に画面の描画が遅い。
これは、簡単に言うとドライバーが全然入っていないからです。
ドライバーさえ入れてしまえば普通に動くのですが、問題はドライバーがネット上にないこと。
なので、既存のWin8.1環境からコピーした上で、特定の手順を踏まないといけません。
以下がその手順です(※自己責任でお願いします)。
1.Win8.1環境で、以下のディレクトリをどこかにコピーしておく
c:¥windows¥system32¥driverstore¥filerepository
これが、Win8.1で使っているドライバーの保管場所のようなものです。
2.マウスコンピューターのWebサイトから、無線LANドライバーを落としておく
以下のURLで、サポートページにアクセスできます。
https://www2.mouse-jp.co.jp/ssl/user_support2/sc_index.asp
ダウンロードには本体のシリアルナンバーが必要です。ナンバーは本体に書いてあります。
ダウンロードは必須ではありませんが、ここに置いてあるドライバーの方が安定性が向上する(らしい)ので落としておきましょう。
3.回復ドライブを必ず作っておく。
これは、今の環境を復元するときに必ず必要です。ないと詰みます。
必ず作ってからWindows 10を入れて下さい。
作り方はこのURLに書いてあります。
http://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=015936
4.Windows 10のセットアップファイルをコピーしたメモリからブートしてインストール開始。
セットアップ用USBメモリの作り方は、このURLにあります。
http://andmem.blogspot.jp/2014/10/windows10-technical-preview-install.html
セットアップ時は、アップグレードでなくカスタムの方を選択。
OSの入っているパーティションだけ削除して、そこにインストールします。
上書きでもいいですが、システムドライブの空き容量が少なくなるので
一度消した方が安全です。
5.Windows 10が入ったらまず無線ドライバーをインストールする。
6.次に、デバイスマネージャで”!”マークのある”〜I2C Controller”を選択しドライバーのインストール元としてコピーしておいた Filerepository フォルダを選ぶ。
そうするとドライバーがインストールできる。
7.あとは同じ手順で不明なデバイス、ディスプレイアダプターを更新。
これで、Windows 8.1と同等のパフォーマンスが出ると思います。
以上、この小さいデバイスであれこれ試してみました。
パフォーマンス自体は大したことないものですが、安さ・小ささを生かしてあちこち持ち運んだり、遊んだりするには最高のデバイスだと思います。
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